株主優待・配当がある銘柄は権利付き最終日に向かって株価が上がりやすく、権利落ち日に下がりやすい傾向にあります。
優待目当てで銘柄を購入したけど権利落ち日に株価が急落してマイナスにっ!
なんて方もおられるのではないでしょうか。

損をせずに株主優待を取得したい!
株価の変動リスクを最小限に抑えていく方法が、【クロス取引】です。

ここではクロス取引とはなにか、手順やスケジュールを分かりやすく話していきますね
早速見ていきましょう
クロス取引とは

同じ銘柄を同株数で現物株式の買いと信用取引の売りを同時に取引する手法のことです。
現物株式の買いと信用取引の売りを同時に行うことで、株価の変動で生じる損失を相殺することができます。

現物株式の価格がどれだけ変動しても損をしない仕組みです
最短1営業日のみの株式保有だけで、お得に株主優待を貰うことができます。
クロス取引を行うには信用口座を開設する必要があります。
クロス取引のスケジュール

- Step1信用売りを行う
権利付最終日までに行う
- Step2現物買いを行う
権利付最終日までに行う
Step1・2は同日に必ず行う
- Step3現渡を行う
権利付最終日後、翌日の権利落ち日までに現渡を完了させる
- Step4株主優待が届く
権利付き確定日の2・3か月後に届きます
Step1・2.信用売り・現物買いを行う
信用売り・現物買いを行う時のタイミング
市場が閉まっている間に、信用売りと現物買いを同時発注します。
クロス取引の大前提は、現物株式の買いと信用取引の売りを同時に行うことです。
よって、市場が動いている場中(9時から11時30分、12時30分から15時半)の間は原則取引を行いません。
つまり、15時31分から翌朝8時59分まで。
もしくは、11時31分から12時29分までの間に発注をかける必要があります。

もし場中に売買を行うと同額購入が難しくなり、結果損をする可能性があるので注意してね
信用取引区分
制度信用 | 一般信用 | |||
対象銘柄 | 取引所がに選定 | 証券会社が選定 | ||
返済期限 | 最長6か月 | 無期限・短期 (各証券会社によって異なる) | ||
貸株料 | 割安 | 割高 | ||
逆日歩 | 発生する可能性あり | なし |

クロス取引では一般信用取引をおすすめします
一般信用取引は貸株料が割高であるデメリットはありますが、逆日歩のリスク回避を行うことができます。
逆日歩の詳細は後述します。

ただし、一般信用売りを行う時は貸株料がかかるよ
手数料コスト>優待価値にならないように気を付けて
Step3.現渡を行う
現渡を行うタイミング
権利付最終日後場後(16時以降)、現渡を行います。
後場終了後、すぐに発注すると権利付与されない場合があるそうです。
そのため、早くとも16時以降から翌日の前場までに行うのが良いです。
Step4.株主優待が届く

ここまでくればあとは株主優待が届くのを待つだけになります。



画像はわたしが持っている株主優待の一部です。
毎月何かの優待銘柄が届くのでいつもワクワクしながら郵便ポストを覗いています。
株主優待は権利確定日から約2.3か月後に届きます。

クロス取引の手順を証券会社ごとにまとめた記事も参考にしてみてね
松井証券の『クロス注文機能』がすごい

優待クロスの概要は分かったけど、やっぱりめんどくさい・・・。
という方には松井証券の『クロス注文機能』が最適だと思います。
こんな魅力的な機能が無料で使えるなんて松井証券しかありません!
クロス取引を行う際の注意事項
手数料
現物取引手数料・信用取引手数料は各証券会社によって異なります。
SBI証券・楽天証券は約定代金にかかわらず無料(0円)!こんな嬉しいことってないですね。

貸株料とは『信用売りを行う際に、株を借りるためのお金』のことを指します
約定代金 × 貸株料率(%)÷ 365 日× 信用売した株の保有日数
貸株料は証券会社によって異なりますので、必ず確認しましょう。
逆日歩
優待クロス(制度信用取引)を行うために信用売りを行った際に、その銘柄がとても人気で需要が高まると証券会社が保有している株が不足します。
株が不足した際に証券会社が他機関に株をレンタルすることで発生する手数料になります。

逆日歩の値段はどの程度なのか、その時の需要によるので予測がつきません
逆日歩が数万円になった、なんて例もあるようなので制度信用取引より一般信用取引をおすすめします。